カー君をずっとずっと『納税者にする』ことを目標にして育ててきたのに、就職中も就活中も「それができないからダメ」「あんなことするのはダメ」、たとえ作業ができても、それ以外のことでたくさんのダメだしをされました。障碍特性は、一般社会の中では、負の評価しかされないことを思い知りました。
私がカー君にやってきたこと、自分の20年を否定されたような気がして、受け入れがたい現実でした。そして、自分を納得させるために出した答えは、「時代がカー君に追いついていないんだ!」カー君が納税者になることを社会が拒むなら、心置きなく税金を使わせていただくことにしよう!(笑)
A型事業所で働き始めたカー君は、すっかり落ち着きを取り戻し、これまでで一番快適な生活を送っています。だから、それで良かったんだと、心から思っています。ただやっぱり心の片隅に悔しい想いがあります。
そんな時、私が心から尊敬して、勝手に同じ道を歩んでいる仲間だと思っているお二方のお子さんが、それぞれ特別支援学校の高等部を退学していたことを知りました。とても辛い想いをして、悩みぬいて出した結論だったと思います。
そして思いました。「あ~~やっぱり、時代が彼らに追いついていない!」
試行錯誤しながらも、その時の最適な支援の中で生き生きと成長してきた子供たちは、障碍特性を無視して、適切な支援がない中では、どんどん生気を失っていくのです。
それはなぜか?彼らは全く悪くない。母たちも全然間違ってない!悪いのは、理解しようとしない社会の障壁。ありのままの彼らを拒否する障害。
そんなのおかしいと思いませんか?もういい加減(せめて特別支援学校では)、「言ってわからせる」はやめませんか?「社会に出れば支援はない」のであれば、支援のある社会にするために、まずお手本を作っていきましょうよ!
尊敬する二人のお母さんと肩を並べるのは全くもっておこがましいのですが、それでも信じる道を歩き続け、発信し続けることをやめないのは、やっぱり社会の現状に納得できないからなんじゃないかと思います。
2015/6/24